グローバルスタディーズの授業を行いました
〇日 時 平成28年5月13日(金)6・7限
〇場 所 本校 多目的学習室
〇対 象 2年生全員
○講 師 愛媛大学図書館長 愛媛大学特命アンバサダー 清水 史 先生 愛媛大学法文学部 秋山 英治 先生
お二人の先生方から、「内と外から見た日本語」をテーマに講義をしていただきました。日本人と外国人とでは、同じものを見たとしても、その捉え方が大きく異なり、「日本型思考」と「欧米型思考」の相違が、それぞれの言語に反映されていることを学びました。
特に川端康成の「雪国」の一節を読んで、どのような情景を思い浮かべるのか、実際に絵を描いて披露しあうというユニークな活動がなされ、生徒はグループごとに意欲的に活動に取り組みました。そして実際に行われた実験結果から、日本人は文章から全体の状況や状態の変化に眼目を置いて絵を描き、一方で、外国人は個体の動きや移動に眼目を置いて絵を描く傾向があると知りました。さらに、万葉集の和歌や平家物語などが紹介され、「日本型思考」と「欧米型思考」の違いは、各々の言語表現の中に、様々な形で表れていると学びました。
欧米の「する方指向」の言語表現と日本語の「なる方指向」の言語表現を比較するなかで、全体の状況を思い描き、推移の感覚を大切にする日本人の思考や、「モノ」だけでなく、「コト」柄として全体を捉え、やわらかく表現する日本語のありかたを実感することができたようです。また、普段使っている身近な日本語の在り方について改めて考えさせられ、日本語の美しさや素晴らしさを再認識したようでした。