令和3年10月19日(火)、第65回日本学生科学賞愛媛県審査において、理科部2年 中村柑南さん、1年 渡壁咲希さん、高尾実里さんの出品作品「マツカサガイの緊急避難生息域外保全の技術開発 ~ストップ! 地域絶滅!~」が「優秀賞」・「県市長教育委員会連合会長賞」を受賞しました。
読売新聞社が主催する日本学生科学賞は、理科系中学・高校生の公募コンクールとしては、国内で最も伝統と権威のあるものです。選考の結果、残念ながら最優秀賞には至りませんでしたが、4位に入賞しました。
研究対象生物は、愛媛県で特定希少野生動植物種に指定されているマツカサガイです。この貝は、数年内に県内絶滅すると考えられています。この貝が絶滅すると同時に、貝に卵を産む淡水魚ヤリタナゴも絶滅します。愛媛県内、県外、また海外でも、淡水産大型二枚貝はその個体数と生息地がこの20年間くらいの間に縮小しており、その原因は不明とされています。これらの貝は、水槽で長期飼育する技術が確立されていないことや、保護のために別の場所に移植しても定着しないなど、保全の難しいことが知られています。海外では保全方法が盛んに研究されているにもかかわらず、決定的な解決策が見つかっていません。
今回の理科部の研究成果は、世界に先駆けて、野外の避難先での保全方法、水槽での飼育方法、長期追跡調査方法の開発と、それらの有用性を成長率や死亡率などの詳細な結果で示したことにあります。理科部では、田圃横の水路で泥だらけになりながらの野外調査・水槽飼育実験を今後も繰り返し、貝の絶滅を防ぐため、愛媛大学や県の関係諸機関、NPO等と協働して、引き続き保全活動を続けていく予定です。
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理科部 第65回日本学生科学賞愛媛県審査で「優秀賞」・「県市長教育委員会連合会長賞」を受賞!
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