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2021/11/20

理科部 第35回愛媛県高等学校総合文化祭 最優秀賞受賞

令和3年11月20日(土)、愛媛県総合科学博物館で「愛媛県高等学校総合文化祭自然科学部門発表会」があり、理科部1年生相原光希さん、渡壁希美さんの出品作品「利便性の高いCNFを作る酢酸菌株と培養条件の探索」が最優秀賞を受賞しました。運動部にとって初夏に総体があるように、文化部には秋に高文祭があり、高等学校の部活動における大きな大会です。2人は事前の書類審査を勝ち抜き、博物館に集まった33チームのポスター発表審査も勝ち抜き、最後の8チームによる決勝ステージ発表の審査の結果見事1位と評価され、来年8月に東京で行われる全国大会の愛媛県代表に推薦されました。
愛媛では東予地方の紙産業企業・愛媛大学・愛媛県が協力してCNF(セルロースナノファイバー)の研究開発を進めています。軽く強固なCNFは世界中が注目していますが、今回の研究発表内容は、より純度が高く、より細く強固で優れていることが分かっているにもかかわらず、その強固さゆえに利用が進んでいない酢酸菌由来のCNFの課題の1つを解決するものです。松山市の老舗醸造会社との会話からヒントを得、実験を繰り返し、従来知られていたCNF生産方法とは全く異なる手法で、生産量を7倍にも引き上げられることを発見しました。研究のため理科部では様々な酢酸菌(AiF株)を入手し用いましたが、その中に本校果樹園の温州みかんから得たAiF40があり、極めて優れた菌株であることが研究によって明らかになりました。
このAiF40は、昨年度理科部と愛媛大学と松山市の企業で共同開発・販売されたポン酢・飲むお酢でも利用された菌株です。研究のため、2人は毎日理科室で実験を行い、毎週愛媛大学の研究室へ出向き計測機器を借りて測定しました。今後も2人は、東予地方の産業や世界の環境問題に貢献できる成果を得られるよう、研究を続けます。
なお、AiF株(AiF85、AiF138)は、今年度新たに南予の企業と愛媛大学で共同開発され、この秋から県内大手スーパーで販売されている商品にも活用されるなど、活躍しています。

 

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